優姫菜が好きだ。



そう気づいたのは本当にさっきのこと。





「優姫菜覚えてる?」



「…ぐすっ、なにを?」



「俺と出会った日。」





…でも、俺は前から彼女に惹かれていたらしい。







「入学式のときにさ、優姫菜転けたよな。ただのコンクリートで。」



「…一言余計だよ。」



「俺、気付かなかった。」




それ以降、優姫菜の姿を目で追っていたなんて。



やっぱりそれに気づいたのも満のおかげだ。