ここは、桃白中学校―――⋯ 今年も新しい春がやってきました。 「もう卒業か…」 「一花ちゃん、俺と離れたくない?」 調子に乗った彼はにやりと笑う。 「いや、逆かな。」 「がーんっ」 「琉生…中学生に間違われないようにね?」 「莉子がいるから、大丈夫!」 莉子はいつまでも俺と一緒だから! 「――っ!」 そう言うと、彼女は顔が真っ赤になる。