…だけど。 「琉生!サッカー行こうぜ。」 「おっ、やった!じゃ、俺行くから。…莉子?」 琉生と私はもう遠い存在。 琉生は、あの性格だからか人に好かれやすい。 逆に私は人付き合いが苦手な方で。 (怖いなぁ…) 最初に話しかけたのは私。 だから琉生を独り占めしたいと思う自分がいる。 「莉子!」 「な、なに?」 「もうさっきから話しかけてんのに!」 膨れる琉生に、苦笑いをしてごまかした。