さっきまで一人だったのに、いきなり現れた花音に驚く。 「か、のん?今…」 「ごめんね。」 何がごめん? …あぁ、光輝のことか。 確かにムカついた。でも俺が一方的に花音を責めていただけじゃないか。 …ただの嫉妬で。 そんなの… 「もうしないから…」 「もういい。だから泣くのはやめて。」 ――花音が好きだからに決まってる。 目尻にキスを落とすと、花音は驚いて固まる。 それが愛しくて腕の中へと彼女を収めた。