「起きないかな…」



前はごめん、と伝えたくて彼の頬を指でつついてみる。



そしたら、ぴくっと体が動いた。





「んー、やめろ…」



「翼くんおはよ。」



「誰…」




目を擦りながらこっちを見てくる翼くんはまだ私だと気づいていないらしい。






…あ、良いこと考えた。



「…仕返しだから許してね?」



まぁ、嫌いなら嫌われる一方だけど。




「…な、え…え?」




つついていた頬にちゅっとキスをして「好きだよ。」と照れながら笑った。