――ギィ 言われるがままに階段を登って重たい扉を開けると、そこは満面の青空。 「翼くん…?」 フェンスを見ると、言われた通り翼くんが寝ている。 (…可愛い) 口を少し開けて寝ている彼がいつもと違って見えた。 「…やっぱり好きなんだなぁ」 彼がいつもと違うとか。 嫌いになりたくても好きになる一方だとか。 ずっと、頭の中は彼でいっぱいなんだ。