夏の名前




「いいですけど…相葉さん、時間は?」


言われて気がついた。


たしかに、日は沈んでしまっている。



「やば…。忘れてた。」



ニノが苦笑した。



「明日、またここに来いよ。歌はそのときにでも。」



「…そうだね。」



「じゃあ、また明日。」



そう言うと、さっさと歩いて行ってしまった。



「ちょっ…」



叔母さんの家を尋ねようとしたが、ニノはもう、闇に消えていた。