そのまま少したった。 穏やかに風が吹きゆく。 「じゃあ、俺…行くね。」 相葉さんが立ち上がる。 「行ってらっしゃい。」 サヨナラはいやだった。 …また、会いたいから。 「行ってきます。」 相葉さんも微笑んだ。 * バスは、青空に溶け込むように消えていった。 向きを変え、歩きだす。 「お揃いも、悪くないね。」 空に呟いた。