夏の名前




「男でしょ…う?はずか…しく、ないんですか…?」



どうしても息が切れる。



「会えないかと思ってたから…。」



そう言われて、心が痛かった。



「相葉さ…ごめ…」


「いいよ。わかってたことだもん。」



そう言って、相葉さんは悲しそうに笑う。

その笑顔が、さらに痛かった。



「これ…。」



ポケットから、持ってきたものを取り出す。



「あげます。」



相葉さんに渡した。



「テープレコーダー?」



「はい。」



ようやく、息が落ち着いてきた。