目覚ましが鳴ったのか、ならなかったのか。 とにかく、疲れで起きるのが遅くなった。 「やばい…、時間…。」 あわてて支度を始める。 こんなとき、この身体を恨む。 朝は辛い。 しかも、すぐにたまる疲れは消えない。 (今日は急ぐつもりだったのに…。) ため息をついてしまう。 あ…。 “この身体でも、よかったんじゃないか?” そう言ってくれたのも、相葉さんだ。 そう思える日がくるなんて、考えもしなかった。 * 玄関に来たところで、電話が鳴った。