さっさと帰ろうとしていると、金に近い茶髪の関沢くんが話しかけてきた。
……勘弁してよ……

「…すみれ、サトウサンなんて知らなぁい…って言ってもとおらなさそうね、関沢くん。」

「ははは、おれはレオだよ?すみれチャン♪」
「一体、こんなとこで何やってるの、進学校の優等生が。」
「それは佐藤さんも同じじゃない?なんかオヤジ臭いけど。」
「そっちこそ、熟女に今大人気の香水の香りがするよね、ピンクサボンだっけ?」
「おれ、熟女好きだから♪」

だめだ、らちがあかない。
こんなところでお互い暴露していくのなんて、危険すぎる。

「…帰りたい…もう、お互い黙っておくってことで帰ろうよ。退学になりたくないでしょ」

「じゃあ、そうする?女は大事にしてやらないと、すぐすねる。おれも疲れたし。ばいばーい♪」

……結構簡単に帰っていった。
お願いだから、チクるなんて絶対に止めてよね。
私の人生…命がかかってるんだから。