Welcome to☆椿荘

流れる対向車のヘッドライトを見ながら
頭の中では最後に見た一郎の顔が浮かんだ

あの時

私がちゃんと話を聞いていれば…

一郎を外泊禁止にしておけば…


無意識に膝が震えだす

私は寮母失格だ

自分が嫌われたくないからと
一郎をしっかり見ることが出来なかった

こんな事になるなんて



……

後悔と不安に襲われる私を乗せたタクシーは
ゆっくりと
警察署に到着した