Welcome to☆椿荘

レタスを千切る手はそのままに


顔だけ一郎に向けた



「あ、あの、俺、ちょっと出掛けてきます。」



左手で前髪を撫で付けながらうつ向く


「はぁ?
あんた、その顔でまた出掛けるの?」



驚いて手を止めてしまった私を見ることなく


「すみません。」

て小さく呟いて一郎は出ていった