Welcome to☆椿荘

「はい。椿荘でございます。」


受話器の向こうから聞こえてきたのは

耳を塞ぎたくなるほどの喧騒と爆音だった


『…さ…ん…』


途切れ途切れに聞こえる声

「もしもし!?」


『…ばきさん?
僕で…す。山…田で…。』

「一郎?
ちょっと今何処にいるの?電波悪すぎて聞こえないんだけど??」


若干の苛立ちを感じながら辛抱強く返答を待つ


『……ザザッザッ!
すいません。聞こえますか?』