Welcome to☆椿荘

栗色のクルクルパーマは癖が付いて

初めてしっかり良司の顔を見ることができた


まだ幼さの残る顔立ち
肌は透けるように白く
筋のハッキリした鼻とパッチリとした大きな瞳


私と視線が重なると
慌てて目を伏せる



「…お母さんから逃げるためにここに来たの?」


私の質問に
コクリと頷く

「母さんに強制された生活は嫌だった。母さんの居ないところで、自分一人で生活したかった…。

でも…実際一人になってみたら、誰とも話せなくて…どうやって話しかけたらいいか解らなくて。」



母親の過剰な愛が
良司から自己表現とコミュニケーションの図り方を奪ってしまったんだ…