全てに嫌気がさして、薬と水を一気に胃に流し込んだ。
そして朦朧とし始めた意識と共に眠りについた。
『それで終われてたら楽だったのになぁ』
気が付いた時、俺は動けなかった。
とにかく苦しくて、藻掻きたくても腕は縛られ、口には何かを入れられていた。
遠くの方で、知った声がいくつもしたが、それが誰なのか考える余裕なんかなかった。
『唇、ひどいなぁ』
触る事の出来ない自分の唇に、指を持っていった。
繋がれていた人工呼吸器の跡なのだろう。
唇が剥けて、紫色に変色している所がいくつもあった。
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