そして、一人一人の顔を見ながら、ありがとう…とお礼を言っている時だった。
静かな悲しみの中を、いきなり切り裂くような叫び声が上がった。
「嫌ーーーっ!!嫌よ、ねぇ……起きて、起きてよ、ねぇ!!寝てるだけなんでしょ?……お母さん、あなたの大好きな唐揚げ夕飯に作るって言ったじゃない。これから作るから、起きてよぉ…っ…嫌よぉ……」
母さんだった。
俺に縋りついて叫び、泣いている。
『そうだ……今日は唐揚げ作るからって言葉が最期だったよね。……ごめんね母さん、食べる前に…命を…絶って……ごめ…ん、かぁ…さん……』
涙を流す事は出来なかったが、胸が痛くて、苦しくて、言葉に詰まった。


