「……故人様と触れる事が出来るのは、こちらが最期となります。沢山のお花を飾って差し上げて下さい」 読経が終わると、俺の遺体が部屋の真ん中へと持って来られた。 棺の蓋は外されていて、横たわる俺を皆が見下ろしながら、係の人から渡される白い菊を次々に入れていく。 皆、一言声を掛けながら。 涙を流す従兄弟の姿や、良くわからずに花をせっせと入れる従姉妹の子供の姿もあった。 『ありがとう……』 悲しみよりも、有難い気持ちで一杯だった。