「お父さんもつまんなかったの?」 びっくりして聞いた俺に、親父はなんて答えたか覚えてはいない。 でも、優しく包んでくれたのを覚えている。 いや……思い出した。 『……親父、小さくなったな』 昔、抱きしめられた時は大きくてがっしりしていたのに、今は小さい。 坊さんの読経に、ただ目を伏せ聴いている親父は、何を考えているんだろう? 『今でも、眠いって思ってる?……親父?』 そして俺は、読経が終わるまで、小さくなった親父の背中をずっと眺めていた。