『はは……俺、本当に死んだんだ』
天井に向かい手をかざすと、その先にある薄暗いを光を放つ電灯が透けて見えた。
良く見ると、手だけでなく体全部が透けていた。
『魂って、何も着てないんだ……まぁ、当たり前か』
一糸纏わぬ自分の透ける体を見ながら、不思議な気持ちになった。
寒さを全く感じない。
痛くない。
苦しくもない。
『死ぬって、こんななんだ』
どれだけ苦しくても死ぬのが怖くて、体は必死に死と闘っていた。
医者も一生懸命、俺を助けようとしていた。
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