親父となんか、最近は会話どころか顔すら見てなかった。








『もう……いいや』








明後日には灰になって、きっと俺はあの世とやらに行くんだろう。




今更、親父に何か言えるわけでもないし、向こうだって俺がいなくなった所で、きっと何も変わらない。




仕事人間で、家庭を顧みるような人じゃなかったから。








『今更……』








俺はそれ以上口を開く事なく、ただ時間が過ぎるのを願い、目を瞑った。