全ての支度が整い、通夜を迎えるまで俺は線香の煙とともに、また一夜を明かさなければならない。 魂は眠ることはない。 薄暗い中で、一人。 横には遺体……まぁ、俺なんだけど。 『でも……やっぱ、怖いよなぁ』 幽霊が出て怖がったところで、お前もだろって話だけど、怖いものは怖い。 お化け屋敷に入る勇気すらないんだから。