「将、私のこと好き?」


記念日のお祝いがしたい。

そう言って将を呼び出した。


将は俯いたまま。


私は昨日……将と出会って、付き合ってからのことを思い出していた。


「ね、将。もう無理して私と付き合わなくていいんだよ」


「…………美紗」


小さな声が聞こえた。

校庭を駆け回る将にしたら、弱々しい声だった。