食事が終わると、家まで送ってもらった。 あたしの家の前で、どちらともなく手を離す。 「今日は本当にありがとうございました。」 あたしはペコッとお辞儀をした。 「また連絡するね? じゃあ…おやすみ。」 「おやすみなさい。」 あたしが笑顔で返すと、笹川さんは来た道を戻っていった。 笹川さんが角を曲がって、見えなくなるまで、あたしは見送った。