「さぁ、出掛けよっか」 海里は優しく微笑むと、私の手を取って部屋を出た。 「夢ちゃん、ここからは目を閉じていてね」 ホテルの中の、ある扉の前で海里は私にこう言った。 「ふふふ。何だろう。楽しみ」 私はそっと目を閉じた。 海里に手を引かれ、扉の先に進んだ私の頬に優しい風が当たった。 外に出たの? 少し歩いた先で私達は止まった。 「着いたよ。目を開けて」 同時に、頬に"ちゅ"とリップ音と共に海里がキスして来たのが分かった。 私は目をそっと開けた…。