「夢ちゃん!夢ちゃん!! 大変!!大変!! ど~うしよう!!!!」

ものすごい慌てっぷりの大声と、壊れそうな勢いで揺れる木製のドア。

「ちょっと!朝から何? 海里(カイリ)止めなさいよ。ドアが壊れる!!」

ドアを壊されたら、私は今日会社に間に合わないよ。

「そんなに慌ててどうしたの?」

私はクスッと笑いながら、優しい口調に切り替えて、ドアを開けた。

「夢ちゃ~ん」

目の前には半泣きの海里。手の上のお皿には、白や黄色が混じったグチャグチャの、何やら怪しげな物体が乗っている。

アレは何だろうなぁ。

怪しげな物体をマジマジと見つめていた私に気付いた海里が、見て見てと言いたげにお皿に乗せたソレを私に差し出す。

聞く方が恐ろしいけど、聞いてみますっか。

「で。今朝は何をやってみたの?」