……なんかイライラする……。


──そういう時に限って、一番見られたくない所を、一番見られたくない人に見られてしまう。


「大丈夫か、絵梨? ……お母さん帰っちゃうみたいだったけど?」

「私が帰したの」


ふーんと残念そうに鼻を鳴らして、俊介はベッドの脇の椅子に座った。

私はイライラの気持ちも上手く閉じ込められないまま、俊介に尋ねた。