「バカだなあ、お前。年末に階段から足踏み外して落っこちたって? どんだけはしゃいでんだよ!」 私の傍らでケラケラ笑っている俊介。 病室に声が響く。 「静かにしてよ! ここ病院なんだから!!」 「ごめんごめん!」 って口では言うくせに、ちっとも反省していない。 ベッドに座っていた私は心底から溜息をついて、ギプスと包帯で一回りも太くなった自分の左足を見つめた。