あたしは飼われてる。
大きな、大きな、だだっ広い
綺麗だけど殺風景な部屋で。


「ナツ。今日は部屋にいてね。
 最近、近所に変な奴うろついてるし」

「…一番変態はユウトだけどね」

「あれ?ナツからみて
 俺、変態なの?」

「恋人でも家族でもないくせに、
 あたしのこと軟禁するじゃない。
 立派な犯罪者だよ。」

「それは仕方ないよ。可愛いんだから」

「理にかなってない。
 ごまかさないで」

「嫌だったら抜け出していいよ?」

「………またそう言いながら、
 どうせ連れ戻すんでしょ」

クスクス笑う、ユウト。

「わかってるなら
 余計なこと言わないのー」