一度体外に出ているため、体に戻しても死亡してしまうかもしれない。
 五回以内で妊娠したという例も何度も見たことがあるが、二十回以上試しても出来ない人も居たという情報もある。

 自分の子宮の内側を見たことがあるが、ボロボロだった。

 実際には見た映像というのが子宮内膜が生理として体外に排出される過程の状態だったのだが、問題はそれが生理7日目だったということ。
 そして腺筋症の症状で凸凹とへこんでいる部分もあった。

 粘着質が有るのかどうかも疑いたくなる。
 そんな自分の体を知っても、子供を産みたい。

 少しずつでもお金を貯めるしかない。
 保険の効かない手術。
 すべて自己負担。
 叶うかどうかも解らない夢。

 今回の手術は、そのただの通過点なのだ。
 お腹の傷が大きくなってもいい。
 一つしかない子宮と卵巣を護りたい。
 これが無ければ、すべて終わる。

 子宮と卵巣を護るために今も治療を続けている。
 ピルを飲んで、進行を止めている。
 保険の効かなかったピルも、婦人病の治療に限っては、保険が適用されることになった。

 とは言え高い薬であることに間違いはない。
 それでも何年でも飲み続ける。
 いつかチャンスが訪れるまで。