でも…
「よろしくな、あず!!」
奏陏は私に笑顔を見せた。
「…うん」
なんで…??
―放課後―
足早に家路についていると…
「あれぇ?」
聞いた事のある声。
まずい…アニメ声だ。
めんどくさいなぁ…
しかし、私は思わず振り返ってしまった。
「あずちん1人?一緒帰ろ〜♪」
断っても聞かないだろうなぁ…はぁ。
「…いいよ」
「やった♪」
和はその場でピョンピョン跳ねた。
ツインテールが一緒に跳ねる。
本当、アニメからそのまま出てきた子みたい。
奏陏も和も…変な人。
私みたいな人に関わるなんて。
「あたしとあずちんの家、結構近いんじゃない!?」
「そーだね」
でも…
2人も私の本当の事を知ったら、離れていくんだろうな。
「あっ」
少し歩いたところで、和は立ち止まった。
「あたし、家こっちだから!じゃね〜☆」
「うん、またね」
和と別れてから、私はハッと気づいた。
私…『またね』って言った…??
和と、また関わりたいと思った??
いいのかな…そんな風に思って。
和なら、分かってくれるかもしれない。
そんな気がした。

