『昨夜10時頃、同じ職場の職員を殺害したとみて…』
テレビのニュースにはでかでかと『相田数也容疑者』と表示されていた。
ブチッ…
私は眉間にしわを寄せて、テレビを切った。
「あず…」
すると、申し訳なさそうにお母さんが話しかけてきた。
「何?」
「ごはんできたから…早く食べて学校行きなさい…」
お母さんは元気がない様子。
無理もない…か。
「うん。ありがとう、お母さん。」
私は無理に笑顔を作って、食卓の椅子に座った。
素早く朝ごはんを食べ、学校の準備をして家を出た。
「行ってきます!」
「行ってらっしゃい」
こんな日でも、ちゃんと学校は行かないとね。