梓猫's Short Story


「ちょっ…明也、どうしたのその顔!?」

私は愛子の影から明也と呼ばれる人を見た。


「ケンカ」
「また〜!?」

うわあ…本当だぁ。

頬と口元には血がついていた。


キッ…


「っ…」

睨まれたっ…


ビクッと私は肩を強張らせた。

「そんな構えんなよ。」
「ご、ごめんなさ…」


再び彼に視線を戻すと…


「えっ…」


ニカッと明るい笑顔だった。

「俺、明也。よろしくな!!」
「あ、えと…郁です!よろしくね」