私の意識は遠くなっていく。

「っ…アイ!!」

サヤカは私に駆け寄る。


久しぶりに聞く。

サヤカの口からもう『アイ』なんて聞けないと思ってた。


他の2人は驚いている。

クラスのみんなも驚きと恐怖で声が出ない。


「サ…ヤカ」
「アイ…っごめん」


だから。


もう、遅い。


私は最後の力を振り絞ってサヤカの持っていたカッターを奪う。


グサッ

「グ…」


そして。


サヤカに突き付けた。


サヤカの腹からも赤黒い血が流れる。


お互いの顔には血が付いていて。

床には、2人の血が混じり合った。