「また、よ。恋に休みなんてないの」
ニコッと笑う智奈さん。
「そう言う智奈さんは恋をしているんですか?」
「はいはい。いいから!」
私の質問に答えず、智奈さんは1枚の写真を私に渡す。
写真には、高校生くらいの1人の男の子。
「あなたと同じ年の子よ。」
「はあ…そうですか」
私は写真を見て、智奈さんに返す。
「名前は相田 拓(アイダ タク)。運命の人を探して欲しいそうよ。」
写真をしまいながら淡々と話す智奈さん。
運命の人ってまた…
無理難題な依頼だな。
まあ、仕事だし。
仕方ない…か。
「じゃあ今から相田くんの家。行ってもらうから」
「はあ〜い」
智奈さんから地図を貰い、私は拓という依頼人に会うため家に向かった。