「ッ!」





ピチャリと冷たい水滴が足に落ちて、ハッと我に返った。





力が抜けていた腕を必死に上げて、蓮の肩を力一杯押した。







やだ……、






私ってば、一体何を……。









「ここまでですね」






蓮の唇が静かに離れる。熱を持ったその瞳は、とても色っぽくて。


怖いはずなのに、胸がトクリと跳ねた。






蓮は睨む私を柔らかく見つめてくる。




「あれ、物足りないですか?」



「……馬鹿」




「僕は物足りないんですけど」




なっ!///と、更に赤くなる私に薄く微笑みながら、蓮はゆっくりと私から距離を取る。









どうしたのかな。







「もう少しで、めちゃくちゃにするところでした」



「めちゃ…ッ!?」



「あぁ危なかった」


その話し方は、さっきの蓮と全然違う。



あんなに余裕の無さそうな、寂しそうな蓮はどこにいったんだろう……。




「"今日は"止めといてあげますね」




きょ、今日は!?

妙に強調された言葉に、背中を冷や汗が伝う。




ていうか、あの先なんてあるの?

何があるんだ?




「真央さん。妄想しなくても、僕が全て現実にしてあげますよ?」






その顔でそういう事を言うなっつーの!






ていうかなんで私が妄想してたの分かったんだろ。





エスパー?











「エスパーじゃないですよ」


「怖っ!!」





















男に関する



新しい刺激を知ったから…





私、ちょっとは進化できたかな?