「ちょっと紫、勘違いしないでね?」




「何を」





「ていうかまず、座って…」




「あ……私としたことが」



ストン、と素直に座る紫。



紫の制服から、柔らかな薔薇の香りがして


少し、癒された。




「あのね、私と蓮は発展したとかしないとかそういう仲じゃないの。蓮は只の変態であって、私をおちょくってるだけ」



「……それ、本人から聞いたの?」




「え、ううん」



本人は治療って言ってたし。




「…はぁ」




うう…


溜め息つかれた。



「真央は鈍いからなぁ。ま、私にとっては都合いいけど」



「何だそれ」



今度は私が溜め息をついた。



「真央、また何かされたら教えなさいね」



「…了解」



紫の目が爛々と血走ってる気がするのは私だけかな。





はぁ。