光に包まれた蓮の姿は、



あまりにも綺麗で、





あまりにも、愛しい。











溢れそうな涙を、ぐっとこらえた。






やっと一緒になれるね。





やっと蓮の側にいられるね。









涙で潤み始めた視界のせいで、蓮の顔ははっきり見えない。






ねぇ、蓮。





君は今、どんな顔してる?





やっぱり無表情かな。


それとも泣いてる?








……でもきっと蓮は、笑ってるよね。











あのふわりと柔らかな目に



白い歯が綺麗に覗く口元で。











君の隣に行ったら、またあの甘くて爽やかな匂いがするのかな。







また飄々とした態度でいるのかな。











目的地にたどり着き、そっとパパと腕を離す。









潤んだ視界の中で、伸びてくる君の手。






瞬きをすれば、ポトリと雫が落ちて



視界が急にはっきりした。













ああやっぱり、君は笑っていた。



細くなる目、綺麗な口元。


フワリとして、私の大好きな君の笑った顔。




鼻を掠めるのは、あの甘い爽やかな香り。






漆黒の髪、



独特の雰囲気。




そして













「真央さん」









甘い甘い、テノールの声。










トクン、と胸が音を立て










大好き、と






心の中で呟いた。



















伸ばされた手に触れればきっと、





ひんやりとした



君の控えめな温もりが




伝わってくるんだろうな。






そんなことを考えながら、蓮の手を握った。
































『愛、シテあげる。』


●●end●●