白すぎる真央さんの手を握れば






人形のように冷たくて








視界を、涙が埋め尽くした。












冷たい。








死んだように、冷たい。









嫌だ……。







嫌です。









「真央さん。真央……っ!」














お願い。














生きて。

















死なないで。
















ねぇ起きて。


















僕はあなたに、伝えたいことがいっぱいあるんだ。














あなたはいっぱい愛をくれた。






こんな僕に、好きと言ってくれた。














いっぱいいっぱい、希望をくれた。












なのに









そのままいなくなるなんて、許さない。







許しません。




絶対絶対、許しません。












僕からの愛も受け取って




僕の側にずっといるんです。







じゃないとあなたはあの世に行けないんです。





行っちゃいけないんです。




















言い逃げは、ズルいです……。












真央。














お願いお願い…!















生きて。










生きて。











「真央!」
























奇跡なんて普段信じないけれど











今だけは、信じたい。















あなたが目を覚ますと









信じてますから










だから














また、笑ってよ……。












記憶障害になって僕を忘れたっていい。






僕に向けてじゃなくてもいい。









ただ僕は、










あなたの無邪気な笑顔が、見たい。