それは晴也の携帯からだった。

「あぁ…古川…?
なに?熱でた?…分かった、行けたら行く。

んじゃ。」


どうやら…実里は熱を出したらしい。


―――行っちゃうのかな…


さらにきつくぬいぐるみを抱く。

ゆらゆらと心の中がゆれる。


殺人鬼の事が怖いのか…それとも彼が
去ってしまうのかが怖いのか…


分からない。