そっと雛姫にくま子を渡す。

「わぁ…ほんとありがとう!!
早くくま次郎に会わせてあげなきゃね♪」

ニコニコしながらくま子に笑いかける。

―――機嫌治ったかなぁ…?


やっぱり、笑っててほしい。

それが今、晴也の心のなかにあった。


           ◇


 白ウサギ:いやー、今日街中で犯人、
      いたらしーですよ!


 三月ウサギ:あぁ…あのアパートの。