だって君が好きだから。



新幹線の中でキョーちゃんが
病院の先生から聞いた話を
してくれた。




「あいつ、鈴夏のとこに行く前に
ちっさい子供守ろうとして
クルマにハネられたんだって
で、ずっと意識がもうろうと
してるときもずっとずっと
優梨、優梨って言ってたって
家族とも連絡とれないみたいで
ケータイの着信履歴から
優梨を見つけてかけてきて
くれたんだってさ」





「っで今は?
今は大丈夫なの?」




「今日、意識が戻ったって
だから連絡くれたんだよ。」




「修の家族はどうして
連絡がつかないの?」




「たぶん外国だよ
修の親出張いってるんだよ」




「そうなんだ、知らなかった」





「だから、修はひとり暮らし
みたいなもんなんだよ
あいつ、ひとりっこだしな」





「…さみしいよ、そんなの」




「うん、でもあいつ
学校に来てるときだけは
すごく楽しいって言ってた
きっと、優梨がいるから
真樹も、俺も、だからあいつは
学校にくるんだよ。
きっと、今だってひとりで
さみしがってると思うよ」




「うん、そうだよね。
あたし早く修に会いたいよ」





「うん、あとちょっとだよ。
今日は疲れたでしょ?
寝てていいよ?
俺、ちゃんといるからさ」




キョーちゃんはそう言って
あたしの手を優しく握ってくれた。