「涼ー、今日カラオケ行くけど行くか?」
毎日お決まりのお誘い。
「女来んの?」
「来る来る、彼氏いねぇやつらばっか。」
彼氏いる、いねぇはどーでもいいっつーか…
関係ねぇけど。
「じゃあ行く。」
「女ったらしが。」
「お前もだろ。」
俺を誘ったのは晴。
毎日毎日どこで引っ掛けてんのか知りたいぐらい違う女を誘っている。
こいつ以上のたらしはいねぇと思うぐらい。
「俺サボるから、放課後呼びに来いよ。」
「へいへーい。」
晴は返事をすると、机に伏せて寝始めた。
俺が教室から出ようとする元凶は、今俺のことを見ている幼なじみ。
姫仲美海だ。