「あっ、奈々、頭に桜の花びらついてるよ?」



俺の歩いている少し前に、俺の好きな君を見つけた。


「えっ、どこ?」


「ちょっと止まって。」



背伸びをしながら、桜の花びらをとろうとしている。


そんな姿を見て、相葉をうらやましく思ってしまった。



ま、友達だし……

つーか、親友って言ってたっけ?




「とれたよ。」


「ほら」と言って、相葉に花びらを見せている。


「ありがとー」



上からヒラヒラ舞い降りてきている花びらを、一枚だけキャッチした。