これまで一度も返事を返してくれたことがない姫仲。
クラスのやつらは、そんな俺を見て陰口を言う。
…………俺に、じゃなくて、姫仲に。
元々俺は、女子には人気があったし、男友達も大勢いる。
｢あ、来てなかった分のノート見る？ 姫仲来てなかった間に結構進んだし。帰すの明日で…｣
―――――――ガタッ
｢…………うざい。｣
姫仲は、俺が話している最中に、立ち上がって出て行った。
姫仲が出て行った後、親友の晴が寄ってくる。
｢涼ー…、いい加減諦めれば？ あの子と仲良くなるとか無理!｣
晴が、腕で大きく罰マークを作った。
