「亜美ちゃんって言うのは、女子体育の先生で、本名は若草亜美(ワカクサアミ)。
活発な先生で結構人気あったんだ」

「ふぅん。でも、なんで学校に来てなかったの?怪我したとか?」


私は、楽しそうに馬鹿やってる恵一のほうを見ながら聞いた。


「そ。亜美ちゃん、陸上部の顧問なんだけど、生徒と一緒に練習してたら、腰を脱臼したみたいで・・・」

「なにそれ・・・」



この学校の体育教師はドジばっかりか!



・・・なんて思ったのは内緒にしておこう。


「・・・朱嘉。もしかして今、この学校の教師はどじばっかりだって思った?」


ドキッ


突然、後ろにいた明がニヤニヤしながら私の顔を覗き込んだ。



・・・なんで気づいたんだろう。


「何でわかったの?」


私は動揺を隠すため藍華たちの会話が盛り上がっている様子を傍観しながら明に聞いた。


「んー?だって顔に出てるんだもん」


明はそういいながら笑って、私の頬を触った。というかさした?


「あ、朱嘉のほっぺ。柔らかいんだな」

「・・・っ!?」


ふにふにと触ってくる明に対し、私は顔を赤くする。
そしてそれを見た明は、また笑った。


「明君!!朱嘉は私のなんだからねー!?とっちゃだめ!!」

「わぁ!?」


また後ろから紫希が抱きついてきた。

・・・でも、助かった。


「おーい。集まれぇ!!」


遠くの方から川崎先生の声がした。


「行こっ!!」

「え?あ、うん」


私は、紫希たちにつれられて集合場所へ向かっていった。
明はなぜか諦めたようなため息をついて私たちの後に続いた。