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｢おらー。席つけー。出席とんぞー」

石崎先生はそういいながら教壇の上に立つ。

｢あー。昨日のSHRでも言ったんだが最近妙な噂がたってるらしい。
でだ、お前らマジで巻き込まれんなよー。
昨日の夜中にケンカで重症を負った奴がいるみたいだからな。｣

石ちゃんはそういって皆を見渡す。
クラスの皆は少し、いやかなり動揺した。

｢ま、よーするに夜中とかに一人でふらつくなってことだ。それじゃ、SHR終わり｣

｢起立ー、礼ー｣

ザワザワ･･･

教室の中は先ほどの石ちゃんが言っていた話がいたるところで噂になった。

｢なんか怖いね･･･｣

紅乃がちょっとおびえたように私に言った。

｢ん。そうだね｣

私は少し、自分の体が硬くなっているのがわかった。










授業が終わり、帰る準備をしていると突然紅乃が話しかけてきた。

｢ねぇ。これから暇？｣

｢え？｣

突然何を言い出すのかと思い、
顔を上げるとそこには少し楽しそうな紅乃の顔があった。

｢もし良かったら遊びに行かない？ちょうど買いたい物があるから｣

｢いいけど･･･部活は？｣

｢今日は部活は無い日なの｣

｢そっか｣

私がそういってかばんを肩にかけると、紅乃もかばんを持った。

｢じゃ、行こっか？｣

｢うん｣

私達は補習のある紫希と、委員会がある藍華にまたねと言うと教室を出た。