「あーきらっ!!なーに転校生をくどいてんだよ」
「うわっ!!」
突然明の後ろから声がしたかと思ったら誰かが明の背中に飛びついた。
「あら。浅葱君。」
藍華は明の背中に乗っかってる人物の名前を呼んだ。
「あさぎ?」
私はつい聞き返してしまった。
「そー。オレ浅葱恵一(アサギ ケイイチ。ヨロシクね香狩サン。」
にっこりと今度は人懐っこい笑顔で私に自己紹介した。
「うん。こちらこそよろしく浅葱君・・・でいいのかな」
「良かったら恵一でもいいよ」
「・・・っというかそろそろ降りろ恵一・・・!!」
いつまでたっても降りない(笑顔のままの)浅葱君・・・
もとい恵一を明が振り落とした。
「わぁ!!」
「ったく。いつまで乗っかってるつもりだったんだ」
明は肩をもみながら恵一を見た。
「だっていい位置だったんだもん♡」
「だもんとか言うなっ」
明は恵一に突っ込みをいれると
はいいじゃん別にー。と頬を膨らませながらのんきに返事をしていた。
「あははっ。面白いね恵一は」
私は二人のやり取りが面白くつい笑ってしまった。
「・・・!!」
「お♪香狩サン、やっと笑ったね。」
昨日の藍華と同じような言葉を恵一がいい、私は少し不思議に思う。
「・・・昨日私笑ってなかった?」
「うん。笑ってなかった。まぁ初日だったから仕方ないかなって思ってたけど。」
恵一は素直に昨日の私を見た感想を言ってくれた。
