「っ。」

「朱嘉ぁ!!」

藍華が悲鳴のような声で私の名前を呼んだ。
私は藍華に向かってピースする。大丈夫。という意味だ。


「ふぅ。こうされたら今から手を出しても正当防衛になるよね?」


私はそうつぶやくと、襲ってきた男に正拳を食らわす。

「がはっ!!」

重い一撃を食らわせたので筋肉マッチョ男はもう立ち上がってこなかった。
それをみた残りの男は何を思ったかさらに後ろから私に襲い掛かってきた。

「ふぅん。」

私はつぶやくと振り向きざまに回し蹴りを食らわせる。

「ぐあ!!」

そう叫んだ(?)あと、やはりその男も地面にひれ伏した。

「うあああああ!!」

そうさけびながらどこからやってきたのか
(もともといたのかも知れないが)
もう一人の男がパイプ(これもどっから持ってきたかわからないけど)を
上から振りかざしてくる。

私はそれを横によけ、降りてきパイプをつかみ、
それを逆手に相手の腹に向かって思い切り突いた。

「ぐ!!」

あんまり効かなかったのかまた男は私に向かってくる。
私は男の攻撃をよけながら隙をみる。

みつけた。

私は隙を見つけるとすぐに相手の懐に入り
相手のあごに向かって拳(アッパー)を食らわす。
それが効いたのか、男は他の男同様地面に倒れこんだ。

「ふぅ。弱いくせに何強がってんだか。」

私はそういってパンパンと制服のホコリを落とした。

「藍華。紫希。大丈夫・・・ってどうしたの?」

私は呆然と立ち尽くしている二人に話かけながら向かって行く。

「す。」

「す?」

「凄いね!!朱嘉!!強いんだ!!」

紫希はそう言って、何か感動している。藍華はただただ驚いているようだ。

「だって前の学校じゃぁケンカ三昧だったし。
ね、それより早くカフェ行こうよ。おなかすいた。」

私は理由もおろそかにカフェに行くことをせかした。
さっき運動した(それほどでもないけど)せいでおなかがすいてしまったのだ。

「あ。うん。そうだね。早く行こう。」

藍華はやっと落ち着いたのか、ゆっくり歩き出した。