「ねぇ。」

とりあえず私はそんな二人を助けようと男どもに話しかける。

「ああ?」

「んだぁ?ガキ。お前見たいナンはお呼びじゃねーんだよ。とっとと帰んな。」

ビキッ

私の額に青筋が小さく浮かぶ。

(ガキ・・・?この制服を見てガキだと?)

「お呼びじゃなくてもこっちは用があるのよ。その二人。離して。友達なの。」

私は怒りを抑え、冷静を保ちながら男どもに告げる。

「ああ?なんだ友達ってお前のこと。やだよ。
せっかくこんな可愛い子見つけたんだ。離さねーよ。」

男は気持ち悪い笑顔でそういった。

うん。二人が可愛いのは私もわかる。
でもだからといって嫌がってるナンパは駄目だと思う。

「いいから離せって。」

私は無理やり男の手から藍華と紫希を逃した。
「大丈夫?」

私は二人にそう聞いた。

「ってめぇ!!何しやがんだ!!」

男はせっかくつかんでいた腕を簡単に引き剥がされ頭にきているようだ。
ものすごく顔をゆがめて私に向かって・・・殴りかかってきている。

「はぁ。」

私は小さくため息を吐くと、殴りかかってきた男の拳をよける。

「よけんな!!」

男はさらに腹を立て私にまた殴りかかってきた。


いやいや。痛いの嫌だからよけるって。


「藍華。紫希。危ないから下がってて」

私は藍華と紫希を後ろの下がるように行った。

「っ!!」

するとそれまで何もしなかった男も一緒になって襲ってくる。

「!!」

私は驚いてよけようとしたが、筋肉まっちょの男の拳が腹に入った。